「The Corpse That Couldn't Keep Cool」John K. Butler ☆☆
「Dime Detective, Mar 1942」掲載
Steve Midnightシリーズ第九作目。
ミッドナイトを指名して呼び出した客は新聞記者だとなのり、10年前の大恐慌のブラックマンデーに客の金30万ドルを持ち逃げしようとして、飛行機墜落で死んだ男はまだ生きていると言った。最後にその男を乗せたのがミッドナイトのタクシーだったのだ。面通しのために、生きていた男をミッドナイトのタクシーに乗せると、男は恐慌をきたしてタクシーの中で自分の首を掻き切って自殺してしまう。記者と名乗った男が見つからなくなり、警察はミッドナイトが殺人をごまかそうとしたのだと疑う……てな話。
あいかわらずタクシーものらしい事件を、よくもまあぁこう次々と考えられるものだなぁ、と感心する。警察に疑われている中で探りまわっていると、ますます立場があやうくなるというお決まりの展開がスピーディに展開して、あれよあれよという間に結末まで突っ走ってしまう。まあ、犯人は予想通りなわけですが(^^;)。これでこのシリーズも終わりかぁ。さびしいな。☆☆。